この世界の片隅に
所謂戦争物のアニメーションだけど
今まで見たものとかかなり異質。
以下ネタバレあり
見ていて一番思ったのは
「日常、ただし戦争中の」
ってこと。
戦争中でも日常は続くし、
そこに人々の生活はある。
当たり前のことなんだけど
今までの戦争映画では
その視点を持つことが出来なかったように思う。
特にこの部分を強く思えたのが
終戦後の描写。
他の映画でもそういった描写はあるんだけど、
この映画の場合戦前・戦中・戦後も全て
日常で繋がっているのだと実感できる。
だからこそ戦争はあってはならないことだと
強く思える。
もう一つ日常を強く感じたのが最後の場面。
母親を原爆?で亡くしたと思われる子供が
主人公夫婦に拾われて一緒に暮らし始めるんだけど、
その子が亡くなった主人公の姪っ子のポジションに収まってた。
あの戦争では誰もが大切な何かをなくして、
それでも日常を過ごしていくために
掛けた何かを補いながら暮らしていったんだなと。
もちろんその子は姪っ子の代わりではないし、
代わりになれるものではない。
それでも新たな一歩を踏み出すための
新しい家族にはなれたと思うし、
そうやって日常が続いていったんだと思う。